このページでは、雷対策として重視すべき「等電位化(等電位ボンディング)」について解説していますので、建物全体で落雷リスクへ備える際の参考にしてください。
等電位化(等電位ボンディング)とは、鉄骨のような金属製建材や電気設備といった金属導体を電気的に接続して、各部の電位差を抑える(電位を等しくする)工程を指します。等電位化を適切に行うことで、例えば落雷が発生して雷の電気が屋内に流れ込んできたような場合でも、機器の絶縁破壊や放電火災、人への感電といったリスク軽減が可能となります。
そのため適切な雷対策を建物全体で考える場合、きちんと等電位化を実行しておくことが重要です。
そもそも電流は電位の高い部位から低い部位へ伝わっていくという性質を持っており、例えば避雷針のような避雷設備が雷を受け止めるとその電流は避雷設備を通って電位の低い接地へと流れて吸収されます。
しかし、雷のような極めて高電流の電気エネルギーが発生すると、瞬間的に接地部位の電位上昇が起こることが問題です。この結果、電位が急激に上昇した接地から、建物などの電位の低い所へ電気が逆流し、放電火災や感電事故などの要因になります。
あらかじめ等電位化を行って建物全体で電位差を軽減しておくことで、落雷時のような状況でも急激な電位差の発生を抑制し事故のリスク回避が可能になります。
統合接地とは、建物の金属製部材や各機器からの接地線をまとめて、並列接続によって共通させる方法です。接続された接地は等電位化されるため、シンプルかつ確実な方法となります。ただし、電線や通信機に対して扱えない問題もあります。
通信機器や電気機器など統合接地で直接に対処できないものについては、機器の接地線にサージ保護機能を備えたSPD(避雷器)を取り付ければ等電位化が可能です。
JISにおいて等電位化も規格化されており、JISでは「等電位ボンディング」と呼ばれます。建物内部の火災や感電といった安全確保については「JIS A4201:2003」が、電子システムの保護については「JIS C0367-1:2003」といった規格が定められています。