避雷針と避雷器、どちらも雷対策に使われています。よく似た言葉なので、同じようなものだと勘違いされている人もいるでしょう。避雷針と避雷器は別物。大きな違いは「守る対象」です。避雷針と避雷器の違いについて解説します。また、雷による電子機器への影響もまとめましたので、参考にしてください。
避雷針は、建造物を対象とした雷対策システム。「高さ20mの建造物に対して設置しなければならない」と法律で定められています。建物に直接雷が落ちた場合、火災が発生して建物が燃えてしまいます。中にいる人も感電する、火災に巻き込まれるリスクが高くなるので、被害を軽減するために避雷針は設置されているのです。しかし、雷の大きさによって避雷針だけでは防御できないこともあるので、「避雷針があるから大丈夫」というわけにはいかないようです。
避雷器とは、電気施設や機器を雷から守る目的で使用されるシステムです。小型で電柱や電話線に取りつけられています。避雷器の設置義務はありません。雷の大きさによって避雷針では受け止められきれないエネルギーを分散して、雷が直撃されそうな場所や電子機器を守る働きがあります。家庭用のコンセントに避雷器が内蔵された商品が販売されており、手軽に購入できるため、いざというときに役立つでしょう。避雷針と避雷器では守る対象が異なるのです。
「新IoT時代」に必要な
雷を呼び込まない落雷対策落雷抑制システムズの公式HPを見る
電子機器は、半導体や基板など繊細で高密度な構造になっています。通常は数ボルトの省電力で作動していますが、雷による高電圧が一気に流れ込んだ場合、故障しやすいようです。雷による主な電子機器の故障の原因は、「瞬時電圧低下」と「雷サージ」だと言われています。瞬時電圧低下は、ごく短い時間に電圧停止が発生する現象。瞬時電圧低下によって電子機器が壊れる可能性は低いとされています。電子機器の故障の原因は雷サージです。瞬時電圧低下と雷サージについて解説します。
瞬時電圧低下は、落雷による送電設備への不具合を防ぐために少しの間、電力供給を停止すること。電子機器は停まりますが、故障することはほとんどないようです。しかし、パソコン作業をしている間、瞬時電圧低下に強制的にシャットダウンされてしまったら、データが消えてしまうかもしれません。大事なデータを守るためにも、雷が鳴ったらすぐにデータをバックアップしてください。その後、シャットダウンをして雷が収まるのを待ちましょう。
雷サージは、落雷によって過剰電圧が発生し、許容以上の電流が流れること。電子機器の故障や誤作動、劣化を引き起こすと言われています。電子機器の発火により火事を引き起こす可能性があるので注意しなければなりません。また、雷は空気中で放電しているため、落雷がなくても空気を伝って自宅に流れてくることもあるようです。故障を防ぐにはコンセントを抜いておくこと。雷が鳴っている間に電源プラグを抜かないでください。感電の恐れがあります。雷サージ対策用の電源タップや避電器を導入しておくといいでしょう。
雷サージには、直撃雷や侵入雷、誘導雷の3種類があります。直撃雷は、落雷を直接受ける雷。3種類の中でも高い電流が流れると言われています。直撃雷から電子機器を守るのは難しく、雷対策をしても守り切れない可能性が高いようです。侵入雷は空気中を伝って電流が自宅に流れる雷サージ。近くに雷が落ちると、配電線を伝って電子機器に影響を与えるのです。誘導雷は3種類の中で発生しやすい雷サージ。近くに雷が落ちると、誘導電流が発生して、電子機器に悪影響を及ぼします。
ノイズには、自然ノイズと人工ノイズがあります。自然ノイズは雷や静電気、人工ノイズは放送波や無線LAN、無線通信機器、携帯電話から発生するものです。ノイズは半導体などの弱電機器を破壊するまではいきませんが、コンピューターのメモリーやディスク内の記憶を喪失させる可能性があるとされています。ノイズの種類は、高周波ノイズ、パルス性ノイズ、サージ性ノイズの3つ。雷が電源ラインに侵入するノイズを「サージ性ノイズ」と言います。