従来の避雷針とはそもそもの原理が異なる、PDCE避雷針とはどういうものなのでしょうか。PDCEが落雷抑制に役立つ仕組みや、実際の設置例を紹介します。
落雷抑制システムズは神奈川県横浜市に本社を構える、落雷抑制装置の開発・製造・販売・輸出入を行っている会社。同社が提供している「PDCE避雷針」は3300台以上の導入実績を誇り(※)、公共施設・電力施設・スポーツ施設・宗教施設・工場・鉄道/道路・ビル/マンション・商業施設などさまざまな場所に設置されています。
松本社長は従来の雷を呼び込む避雷針とは異なり、このPDCE避雷針を使った「雷を呼び込まない」本質的な落雷対策を提唱しています。
落雷抑制システムズを経営する松本社長は、PDCE避雷針を全国の様々な施設に導入を進めてきた落雷対策のスペシャリスト。従来の避雷針のリスクや問題点警鐘を鳴らしつつ、建物そのものだけでなく、「雷を呼び込まない」落雷対策の必要性を訴えています。

PDCE避雷針について説明する前に、落雷がなぜ発生するのかを理解しておく必要があります。実は、雷は一方的に落ちてくるのではなく、地面との相関関係によって落ちてきます。また、雷は高い場所に落ちるイメージがあるかと思いますが、実には高いから落ちるのではなく、地表の帯電強度が強いために落ちてくるのです。
磁石のプラス極とマイナス極が引き合うように、雷雲と地表の電荷が引き合うことによって落雷は発生します。そのため、地表からいかに「お迎え放電」を出さないかが、落雷対策として重要なポイントです。雷雲の下方はマイナスに帯電しているため、プラスの電荷を帯電させないことが重要となります。
地表にプラスの電荷が帯電していると、上空のマイナス電荷と引き合い、放電路が発生します。すると、上空から地表に向かって電荷が移動します。これが落雷です。上空からの放電は自然現象のため人の力では防ぐことができませんが、下からの放電は対策することができます。PDCEはこの地表からの「お迎え放電」を出さないことで、雷が落ちるのを防ぐ原理です。
通常避雷針の場合、先が尖った形状で放電しやすいため落雷が発生しやすくなっています。 避雷針が丸いPDCEは、先が尖ったものに比べ放電開始電圧が高いため、落雷しにくくなるのです。さらに、PDCEは機器の上部にマイナスの電荷を貯めることで、プラスの電荷を求めて降りてくる雷を寄せ付けにくくしています。
通常避雷針とPDCEの大きな違いは、落雷を発生させるのが目的なのか、落雷を発生させないことが目的なのか、という点です。通常避雷針は、あくまで雷が落ちた時の対策です。あえて雷を避雷針に導くことで、どこに落ちるかわからない雷の脅威を避け、安全に地表に電気を流すことを目的としています。さらに、電子機器を守る対策として、SPDや耐雷トランスを設置することで、落雷が発生した際に備えます。
一方PDCEは、落雷を発生させないことを目的としています。万が一PDCEに落雷しても、通常の避雷針と同様に、安全に地面に電気を流すことができるシステムです。避雷針が開発されたのは、電気が発明される100年も前のことでした。電気に頼らない生活をしていた当時であれば、雷をあえて呼ぶメリットは大きかったといえます。
しかし、私たちの生活にこれだけの電化製品が使用されるようになった昨今では、落雷による生活や仕事へのダメージは深刻です。雷を「落とす」避雷針よりも、雷を「落とさない」避雷針のほうが、IoT時代においてはメリットが大きいといえるでしょう。

茨城県牛久市にある阿弥陀大仏は、地上から120mの高さを誇るブロンズ像です。エレベーターで高さ85mの場所まで上がり展望できるようになっているため、参拝者を守るためにPDCEを設置しています。

三ツ沢公園は横浜市民が多く利用する運動公園です。高台にあるため落雷対策が欠かせません。その中でも特に高い場所にあるサッカー場と陸上競技場の照明に、合計8台のPDCEを設置しています。

都心の高架区間を中心に、従来から落雷被害に悩まされていた小田急鉄道。2013年に列車への落雷があり、輸送障害が起きたことからPDCEの設置を開始しました。2022年時点では、数百台規模で高架区間や多摩川橋梁上にPDCEを取り付けています。

2017年に小名浜沖に建設された、全長927m、主塔の高さ43mの小名浜マリンブリッジ。橋脚の頂上部にそれぞれPDCEを設置し、落雷被害から橋を守っています。

地球の深部を探査する大型船「ちきゅう」には、多くの精密機械が搭載されています。日本だけでなく世界中の地域に繰り出す「ちきゅう」は、当然落雷の多い地域を調査することも。デリック(クレーン)の最上部にPDCEを取り付けることで、安全な調査活動を継続しています。

小田急線新百合ヶ丘駅にある大型複合施設、アコルデ新百合ヶ丘。ビルの屋上に複数のPDCEを取り付け、落雷が起こらないよう対策しています。

| 商品名 | PDCE-Magnum |
|---|---|
| 大きさ | Φ240×405 |
| 重量 | 約9kg |
| 受風面積 | 415㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS316) |
| 保護エリア | 高低差×5(最大半径100m)※建築基準法適用外の場合 |
| 参考販売価格 | 385万円(税込) |
| 設置寿命(破損保証) | 30年(破損10年保障) |

| 商品名 | PDCE-Junior |
|---|---|
| 大きさ | Φ200×330 |
| 重量 | 約5kg |
| 受風面積 | 260㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS304) |
| 保護エリア | 従来の避雷針と同じ(垂直軸より最大60度) |
| 参考販売価格 | 50万円(税別) |
| 設置寿命(破損保証) | 10年(破損10年保障) |

| 商品名 | PDCE-Baby |
|---|---|
| 大きさ | Φ120×235 |
| 重量 | 約2kg |
| 受風面積 | 106㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS304) |
| 保護エリア | スポット |
| 参考販売価格 | 記載なし |
| 設置寿命(破損保証) | 記載なし |

| 商品名 | PDCE-HT500 |
|---|---|
| 大きさ | Φ220×405 |
| 重量 | 約13kg |
| 受風面積 | 384㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS316) |
| 保護エリア | 高低差×5(最大半径100m)※建築基準法適用外の場合 |
| 参考販売価格 | 420万円(税別) |
| 設置寿命(破損保証) | 30年(破損10年保障) |

| 商品名 | PDCE-HT300 |
|---|---|
| 大きさ | Φ240×405 |
| 重量 | 約11kg |
| 受風面積 | 415㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS316) |
| 保護エリア | 高低差×5(最大半径100m)※建築基準法適用外の場合 |
| 参考販売価格 | 380万円(税別) |
| 設置寿命(破損保証) | 30年(破損10年保障) |

| 商品名 | PDCE スーパー316L A型 |
|---|---|
| 大きさ | Φ200×265 |
| 重量 | 約6.5kg |
| 受風面積 | 270㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS316L) |
| 保護エリア | 記載なし |
| 参考販売価格 | 記載なし |
| 設置寿命(破損保証) | 記載なし |

| 商品名 | PDCE スーパー316L B型 |
|---|---|
| 大きさ | Φ200×265 |
| 重量 | 約6kg |
| 受風面積 | 270㎠ |
| 電極材質 | ステンレス(SUS316L) |
| 保護エリア | 記載なし |
| 参考販売価格 | 記載なし |
| 設置寿命(破損保証) | 記載なし |
PDCE避雷針はどんな施設におすすめ?
PDCEは、従来の「落とす」避雷針とは真逆の原理で作られた新しい避雷針です。あらゆる人とモノがつながる新IoT時代においては、PDCEのような「落とさない」避雷針を設置してこそ、本当の雷対策といえるのではないでしょうか。PDCEは、鉄道やスタジアム、船舶、文化遺産などさまざまなものに取り付けられています。
壊れては困る電子機器を扱う建物であれば、規模を問わずPDCEの設置がおすすめです。一部モデルではレンタルも可能なため、気になる方はぜひ販売会社まで問い合わせてみてください。